正午なりの時々日記

休眠中ですが、時々ささやきます。

アサイラム・ピース

そろそろ国書刊行会から、アンナ・カヴァンアサイラム・ピースが出ますね。この短編集を読んだのは10年以上も前のことなので記憶も曖昧ですが、冒頭の掌編こそ"奇妙な味"というか幻想味も感じられる作品だけど、それ以降は読む進むのも辛いような、ひたすら気が滅入る話が延々と続く印象。レコードに例えるならば、B面ラスト風の曲が延々と続くような構成なのですが、それでも読まずにいられない不思議な吸引力を持った作品集でした。

今回の再読でどのように印象が変わるのか、それとも変わらないのか、とても楽しみにしています。そういえば、今月は創元から大坪砂男の文庫版全集も刊行開始されるとあって、私にとってはもう特別な月となっています。