正午なりの時々日記

休眠中ですが、時々ささやきます。

車中の人

最近、外出中にウォークマンでよく聴くのが、金田一映画のサントラを編集したカセットテープ。電車に揺られながら聴く、犬神家の一族悪魔の手毬唄は旅情感覚に満ちていてとても美しいです。車窓から緑の山間を臨みながら、愛のバラードを聴いていると気分はもう金田一さん。事件を既に解決し、車中の人になった気分になります。さらに、トンネル抜けて陽光に覆われる時には、目の前にでーんと巨大な「完」マークが出てきそう。決して「終」ではないところがポイント。一方で、船での移動にはリゾート感一杯の獄門島が似合いそう。是非一度、試してみたいものです。
面白いもので、女王蜂と悪魔が来たりてのサントラは、乗り物あるいは旅との相性がいまひとつという気がします。どちらも好きなレコードだけど、原作での舞台移動という点でややダイナミックさに欠ける印象がありまして、旅の友にするには物足りない感じがします(悪魔では、西へ行くの章がありますが)。あと、八つ墓村は音楽の尋常ならぬシリアスさも相まって、旅のBGMにするには凄く怖いです。
レコードコレクターズ誌にて横溝映画サントラに関する記事が連載されていたり、来年には犬神リメイクの公開が控えているなど、この先、金田一サントラが熱い注目を集めそうな気配ですね。しかし、これによってレコードの値段が高騰することは避けてほしい。と云うのも、病院坂のサントラだけが今だに見つからないのです。帯つきでなくてもいいから、とにかく早く見つけたい!そんなに値があがるようなレコードでは無いと思うけど、それを入手するまでは、価格のほうもなんとか現状維持でお願いしたいものです。