正午なりの時々日記

休眠中ですが、時々ささやきます。

節煙 小五郎

CSで、たまたま「乱歩地獄」の宣伝番組を見ました。中身の方は公開日を楽しみに待つとして、とりあえず4話オムニバスというスタイルはいいアイディアだと思います。原作が中短編の場合でも、映画化を通じて中だるみが生じることはないし。それに、ポーの「世にも怪奇な物語」みたいに、どれが自分の好みか考えながら見るのも面白いです(ただ、この映画ではフェリーニ作品を好む声が多勢のようですが)。
乱歩作品をベースに自由な発想を活かした作品もいいけど、個人的には、あまり脚色を加えず、映像もそれほど凝らずに淡々と描いた乱歩オムニバスを見てみたいです。内容も例えば「目羅博士」、「心理試験」、「押絵と旅する男(この長編映画化作品は大好き!)」そして「木馬は廻る」あたりで。最後の「木馬は廻る」なんて、とっても地味な作品なので映像化に耐えうるかどうか分かりませんが。確かに派手さに欠ける組み合わせですが、でも乱歩が当時見ていた闇を一番忠実に描くことができる気がします。目を凝らせば想像次第で色んなものが見えてくる、そんなイメージ広がる闇ですね。