正午なりの時々日記

休眠中ですが、時々ささやきます。

あんたがおやりんさったことかな

テレビでたまたま、毎日放送製作の横溝シリーズ"悪魔の手毬歌"を放映していました。昨夜見た最終回はこれ全て解決編に充てられています。丸々一話分の時間をかけて、謎をじっくり解きほぐしていくとはなんとも贅沢な作りです。それにしても、このファーストシリーズは、しっかり作りこんであって充実していますね。出演者の演技にも引き込まれますし。主演の古谷一行さんについては、他のどの金田一役者と比べても原作でのイメージに一番近いんじゃないかと思います。まあ、単純に原作に近ければ良いという話ではないですが。
そういえば"本陣"のあのトリック、本シリーズでの映像化を通じて漸く理解できました。当初、原作を読んだだけでは、どういう仕組みだかよく分からなかったわけです。"本陣"に限らず、この系統のトリックは映像を見て納得することが多いです。ここはひとつ小栗虫太郎作品を映画化してもらって、あの荒唐無稽なトリックの数々を図解してもらえると嬉しい。なるべくCGは使ってほしくないけど、多少はやむを得ないでしょうか。あと大坪砂男作品も是非。"天狗"のハイライトシーンなんて別の意味で凄い衝撃を与えそうだし、"涅槃雪"では小説とは違った詩的な余韻が残りそうです。そういえば、これら2作品、どちらも擬音で表せば"ぴょーん"ですね(ネタばれじゃないよね)。